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歌うたいtocoの音の輪・言の葉エッセイ。テーマは、音楽。
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イタチのきもち Vol. 7

2009.04.30
ななは意思表示がはっきりしていた。わたしたちの意志もよく察して、随分とコミュニケーションが成りたっていたので、まるで人間の家族だと錯覚しそうなほどだった。
抱かれている腕を2、3度かりかりっと掻いたら、それは『おろして』のサイン。そんなサインを、ななは幾つも使い分けていた。遊んで欲しいときには、おもちゃをくわえてもって来たり、遊び終わるとそれをもとの場所(宝物置き場)に片付けたりする。気に入ったものを「隠す」のはイタチの習性の一つ。でも、ななの場合は「片付けている」みたいで可笑しかった。

フェレットは基本的に鳴かない動物だけど、ななは代わりに色々な音をたててわたしたちを呼んだ。たとえば、普段禁止されていること(ゴミ袋で遊ぶなど)をしているフリをして、わざとガサガサと大きな音をたる。わたしたちがあわてて飛んで行くと『きたきた』という顔でドアに向かい、『ドアを開けて』のリクエストをした。

ケージから出してほしいときや、嬉しくてたまらないときは、犬のように「パタパタパタパタ!」とちぎれんばかりに尻尾を振った。

nana_front

☆出してくれるの?☆

人間の言葉では、「ごはん」「おいで」などの基本的な単語をよく聞き分けていた。寝起きにうんちをすることが多いため、トイレを済ませるまでケージから出さないようにしていた。ケージの中から『だして!だして!』とさわぐときは「なな、うんち!」と言うと、ささっとトイレに入った。でないときは、「うんちをしたふり」までする。『うんちでたよ!だから出して』というしぐさをするので、わたしたちはこれを「フェイクうんち」と呼んでいた。

やっとケージから出られて大はしゃぎなときも、「なな、首輪」と言うと、とたんに大人しくなり、パチリと首輪をはめる音を合図に、元気よく駆け出した。

ななは、ベビーの頃から聞かせていた、オリジナルの子守唄をよく覚えていた。どんなに『まだ遊ぶ!』と主張するときも、家族がこの歌をうたうと『もう寝る時間』と納得するのか、自分からケージのハンモックに登り、フトンの布をひっぱり、その中にキレイに包まり眠る支度をした。そして歌を聞きながら、すやすやと眠る。子守唄で眠るイタチは、ちょっと珍しいのではないか、と今も思う。

フェレットはソファーに座るとき、人間のような長座の姿勢になることがある。普通に腰かけ、上半身は背もたれにもたれ、両足を前に伸ばして熊のようにちょこんと座る。妙に言葉が通じるところや、フェレット特有の人間っぽいしぐさ。わたしはいつか、ななの胸のあたりにはジッパーがあり、中から小さい人が出てくるんじゃないか、という気がしていた。それで後年、ななが手術をしたときに、動物病院の先生に「ななのお腹、ちゃんとフェレットの内臓入ってましたか?小さい人が出てきませんでしたか?」と聞いてしまった。「フェレットでしたよ。あたりまえじゃないですか」先生の回答は、どこまでも冷静なものだった…。

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