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イタチのきもち Vol. 8

2009.05.01
ななは、楽器の音もよく聞き分けていた。普通の音楽CDの音にはあまり反応しないけれど、SACD(スーパーオーディオCD)で龍笛の演奏を聴かせたときはひどく怖がり、すぐさまハンモックから飛びおりてタオルのフトンにもぐり込んだ。
沖縄の民族楽器サンシンなど、生の楽器の音や、それに近い音は怖いらしい。でも、慣れたら好きになり、わたしが曲を奏でると、聴きながら眠るようになった。放牧中は、『ここから音が出るの?』という風に、興味深々でサンシンに顔を近づけた。それでも、楽器に爪をたてたり、傷つけることは決してなかった。

ジャンベ(アフリカの太鼓)の音が大好きで、叩くと家のどこにいても飛んできた。ユッスー ウン ドゥールのCDを聴かせたら、太鼓のリズムに合わせて、ソファーの上でぴょんぴょんと飛び跳ね、まるで踊っているようだった。

わたしがボタン式アコーディオンを適当にヘタクソに弾くと、ケージの中でやおら仁王立ちになり、両手で柵を揺らして『キーッッッ(ウルサイ)!!』と激しく抗議した。
「ななさん、すみません」 思わず謝り、蛇腹を正しく動かして良い音を出すように心がけると、静まった。

音に対する的確なツッコミが可笑しくて、笑ってしまった。イタチの耳には、わたしたち人間の耳には聞こえない周波数の音まで、よく聞こえるのかも知れない。好みの音は、はっきりしていた。首輪の鈴や、星型のおもちゃに仕込まれた鈴の音が大好きで、自分で振り回して音を鳴らして遊んでいた。

逆に、鳥の羽音に似た音を極端に嫌った。ビニールや布を使ってバサバサという音をたてると、大慌てで逃げ出しす。わたしたちはこれを「大きな鳥類に襲われるごっこ」と呼んだ。

レコーディング中はいつも静かで、録音が終わると、まるでそれまで我慢していたように、音をたてた。
「なな、すごいね。空気が読めるんだね。さすがうちの子だね」
親ばか丸出しだけど、ななが「音」をよく聞き分けていると思うと、なんだかとても誇らしかった。

nana_cage

☆『いい音きかせてネ』☆

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